2010年3月31日水曜日

Liイオン電池

Liイオン電池とは、正極と負極の間をリチウムイオンが移動することで充電や放電を行なう2次電池。電極材料には様々なものが使われるが、正極に炭素(グラファイト)、負極にコバルト酸リチウムを用いることが多い。正極板と負極板をセパレータを挟んで何層も積み重ね、全体を有機溶媒の電解質で満たした構造になっている。最近では電解質にゲル状の高分子を利用したリチウムポリマー電池が開発された。 現在実用化されている2次電池の中では最もエネルギー密度が高く、高い電圧が得られるため、ノートパソコンや携帯電話などのバッテリーによく使われている。放電しきらずに充電すると充電容量が減ってしまう「メモリー効果」がほとんど無く、継ぎ足し充電を頻繁に行なう携帯電話などに向いている。使わずに放っておくと少しずつ放電してしまう自己放電も他の電池より少なく、1ヶ月で5%程度と言われている。500回以上の充放電に耐え、長期間使用することができる。他にも、高速充電が可能で、幅広い温度帯で安定して放電するといった特徴がある。 ただし、満充電状態で保存すると急激に劣化し、充電容量が大幅に減ってしまう。また、極端な過充電や過放電により電極が不安定な状態になり激しく発熱するため、破裂したり発火したりする危険性がある。これを防ぐため、リチウムイオン電池製品は単三電池のような電池単体では販売されず、電圧などを厳密に管理する制御回路と過充放電を防ぐ保護機構を組み込んだバッテリー部品としてしか販売されない。

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